「葬儀に無駄な費用をかけたくない」「家族に負担をかけたくない」そう考える人は少なくありません。しかし、いざという時に、残された家族は悲しみの中で冷静な判断をすることが難しく、結果的に「無駄」と感じるような選択をしてしまうこともあります。そのような事態を防ぐために非常に有効なのが、エンディングノートを活用した事前の意思表示です。エンディングノートは、人生の終末期に関する様々な情報を記しておくノートのことで、特に葬儀に関する希望を具体的に書き残しておくことで、多くの「無駄」を排除することができます。まず、葬儀の「形式」に関する希望を明確にすることで、無駄を省けます。例えば、「家族葬を希望する」「親しい友人のみで送ってほしい」「お香典は辞退したい」など、具体的な希望を記しておくことで、家族は故人の意思に沿った葬儀形式を選ぶことができます。これにより、故人の希望とは異なる大規模な葬儀による高額な費用や、望まない参列者への対応といった負担を避けることが可能になります。次に、「費用」に関する希望を具体的に示すことも重要です。例えば、「葬儀の総額は〇〇万円以内にしてほしい」「祭壇はシンプルなもので構わない」「返礼品は不要」など、予算や各項目に対する希望を具体的に書き残しておくことで、家族は葬儀社との打ち合わせで明確な基準を持つことができます。これにより、不必要なオプションを勧められたり、高額なプランを選んでしまったりするリスクを減らし、結果的に無駄な費用を抑えることができます。また、エンディングノートには、遺影に使ってほしい写真、好きだった音楽、服装、戒名(法名)に対する考え方など、細かな希望も記すことができます。これらの情報は、故人らしい葬儀を執り行う上で非常に大切な要素となります。故人の好みを反映した葬儀は、形式的なものよりも、より心温まる追悼の場となるでしょう。