無宗派葬儀は自由であるがゆえに、「失敗した」と感じるケースも少なくありません。その多くは、準備不足やコミュニケーションの欠如に起因しています。よくある失敗例の第1位は、前述した通り「お寺とのトラブル」ですが、第2位は「式の締まりのなさ」です。進行が単調で、参列者がいつ帰って良いか分からず戸惑った、あるいは司会者の言葉が軽すぎて葬儀の重みが感じられなかったという不満が多く聞かれます。第3位は「親族の反対」です。当日になって高齢の親族から「お経がないなんて成仏できない」と詰め寄られ、遺族が精神的に疲弊してしまうケースです。これらの失敗から学ぶ教訓は、無宗派葬儀こそ「ロジカルな構成」と「周囲への根回し」が重要であるということです。成功のためのチェックリストを作成しました。1.菩提寺の有無を確認し、あれば事前に相談を済ませたか。2.葬儀のコンセプト(テーマ)を1言で表せるか。3.プログラムの中に「静と動」のメリハリ(献花、映像、沈黙など)があるか。4.親族に対して、無宗派にする理由を事前に書面や電話で説明したか。5.司会者は無宗派葬儀の実績が豊富で、信頼できる人物か。6.BGMの著作権や音響設備に不備はないか。7.参列者に「何をしてほしいか(平服、香典辞退など)」を明確に伝えたか。8.葬儀後の供養(お墓、法要)の計画が立っているか。この8項目をクリアしていれば、大きな失敗は防げます。特に4の親族への説明は、当日「こんなはずじゃなかった」と言わせないための最大の防御策です。無宗派葬儀は「何もない」のではなく「自分たちで選んだものだけがある」状態を目指すべきです。不要なものを削ぎ落とした結果、残ったものが輝く。これが究極の無宗派葬儀の美学です。また、当日の進行では「終わり方」に全神経を集中させてください。出棺の際の挨拶や、最後の1曲の余韻が、参列者の心に「完璧なピリオド」を打ちます。失敗を恐れて伝統に逃げる必要はありませんが、伝統が持っていた「心の安定」という機能を、自分たちなりの演出でどう代替するかを真剣に考える必要があります。15分、20分の打ち合わせで済ませず、納得がいくまでディレクターと対話を重ねてください。あなたのこだわりは、必ず参列者に伝わります。失敗を教訓に変え、故人が空から見て「よくやったね」と微笑んでくれるような、そんな最高の無宗派葬儀をプロデュースしましょう。
無宗派葬儀の「失敗」から学ぶ教訓と成功へのチェックリスト